麦茶の栄養成分!カフェインやタンニンは?飲みすぎるとどうなる?
特に夏に飲む量が増える麦茶。
夏の風物詩のひとつとも言えますよね。
麦茶は大麦が原料の飲み物ですが、現在飲まれているほとんどは大麦を砕いたティーバッグです。
今回はそんなティーバッグを煮出した麦茶にはどんな栄養が含まれているのか、カフェインやタンニンは入っていないのか、飲みすぎるとどうなってしまうかについて紹介します。
麦茶の栄養成分
麦茶は家庭で簡単に作れる日常的な飲み物です。
麦茶は夏に特に良いと言われますよね。麦茶って「ミネラル」ってイメージが強いし(笑)
でもどんな風に体に良いんだろう、と思いませんか?
そこでどんな栄養成分が入っていて、どのような効能があるのかを調べてみました。
麦茶の栄養成分は?
麦茶100mlに含まれている栄養成分
- 炭水化物 …0.3g
- カリウム …6mg
- ナトリウム…1mg
- カルシウム…2mg
- リン …1mg
- 亜鉛 …0.1mg
- ビオチン …0.1μg
※浸出法: 麦茶 50g / 湯 1500ml、沸騰後5分放置
カリウムが入っているのが特徴ですね。カリウムは血圧の低下、脳卒中の予防、骨密度の増加につながります。
麦茶のカロリーはある?
麦茶のカロリーは100mlに1kcalです。
100mlにつき5kcal以下の場合はゼロカロリーと表示されます。
麦茶のカロリーというのは、ないのとほぼ変わらないということですね。
麦茶の効能効果
カリウムとナトリウム(塩分)は体内でバランスを保っています。カリウムが足りなくなったり、体内の塩分濃度があがるとバランスがくずれ、むくみやすくなります。
夏は汗をかくので塩分濃度があがりやすいです。むくみ予防のために、カリウムが含まれている麦茶を飲むのは理にかなっていますね。
麦茶の香ばしい香り成分のアルキルピラジンは血流をよくする働きがあり、血液サラサラ効果があります。血栓が出来るのを防ぐので、心筋梗塞や脳卒中の予防に効果的と言われています。
オオムギに含まれるPクマル酸には抗酸化作用があります。わずかに水に溶けるので麦茶にも含まれているんでしょう。毒性が強い発がん性物質のペルオキシナイトライトに対しても高い消去作用があることが報告されています。
ほかにも胃の保護作用があります。
静岡大学農学部・衛藤英男教授、京都薬科大学・吉川雅之教授の共同研究により、胃の粘膜を保護する効果があることが発見されました。ラットの胃の粘膜に傷を付け、麦茶の抽出成分を作用させたところ、傷を抑える効果が認められました。また、それほど高い効果ではなかったものの、「胃の粘膜を修復する」、「糖尿病の合併症を抑える」、「炎症を抑える」という効果もあることがわかりました。
ちなみにですが、麦茶は食物繊維が入っているという情報があったんですけど、これは大麦の成分であって煮出した麦茶に入っているかは確認されてません。どうやらティーパックなどの麦茶は砕かれているので食物繊維はほとんどないそうです。丸粒の麦茶であれば期待できるようです。
さらに煮出した麦茶にはアミノ酸が確認されませんでした。リラックス効果のあるγ-アミノ酪酸(GABA)が含まれるという情報についても、データなどをご存知であれば教えていただけるとありがたいです。
麦茶パックのミネラルについて
麦茶だけで一日の必要量のミネラルを摂るのは現実的には難しいですが、熱中症の予防の水分補給には向いています。
ですが実は自宅で煮出して作る麦茶のパックにミネラルは入っていないことがあります。ミネラルが入ってるかどうかはパッケージの裏側を見て確認してくださいね。私の愛飲する「伊藤園の香り薫る麦茶」はミネラルはほとんど入っていないと社員の方に聞きました^^;
麦茶でミネラルを補給したいのであれば、ほんのわずかの自然塩を加えると良いですよ。汗をかくとミネラルも出てしまいますもんね。
麦茶にカフェインやタンニンは含まれてる?
麦茶はお茶と呼ばれていますが、お茶の木以外から作られている「茶外茶」です。緑茶などとは区分が違うんですね。
茶葉を使ったお茶はカフェインが多く含まれているのが特徴ですが、麦茶は茶外茶なのでカフェインは含まれていません。麦茶はノンカフェインのお茶として有名です。赤ちゃんから小さな子供、妊婦、お年寄りも安心して飲むことができます。
麦茶はカフェインレスなので日本の暑い夏に欠かせない飲み物です。タンニンがほとんど含まれてないお茶といわれるのが麦茶です。あとはルイボスティーぐらいでしょうか。
ただし麦茶として売られている一部の商品にはカフェインやタンニンを含むことがあるので、確認してから買った方がいいでしょうね。
カフェインって体に悪いの?
カフェインは覚醒作用、利尿作用、集中力アップ、鎮静作用、脂肪の分解を促進するリパーゼと言う酵素を活性化するという面があります。
ただし摂取量には注意が必要です。
多く摂りすぎると不眠の原因になります。そして利尿作用が過剰になるとカルシウムや鉄分の吸収が阻害されたり、脱水症状を引き起こすこともあります。暑い季節のカフェインは、摂りすぎないように意識した方がいいということがわかりますよね。
さらにカフェインは血圧を上昇させるので高血圧の方は注意しましょう。
タンニンは体に悪いの?
タンニン(カテキン)は渋み成分で健康に良いポリフェノールの一種のことです。
ただしカフェインと同様、鉄分が吸収されるのを邪魔する性質があるので貧血を持っている人は注意が必要です。
とはいえ通常の健康状態であれば、ポリフェノールのメリットもあるので、そこまで意識する必要はありません。
麦茶を飲みすぎるとどうなる?
麦茶はノンカフェインの飲み物ですが、飲み過ぎるとどうなるのでしょうか。
一日に1~2リットルの摂取量であれば特に問題もありません。
ただし夏には冷たい麦茶を作りますよね。冷やした麦茶をガブ飲みすると胃に負担が掛かります。
胃に入った冷たい飲み物は、ある程度の温度(尿くらいの)にしてから腸に移っていくからです。胃の中の冷たい水分の温度をあげるためにはエネルギーが必要なので、その分体には負担がかかってしまいます。
できるだけ冷やし過ぎないで麦茶を飲むようにしましょう。
そして人間が1度に摂取する水分量は100mlから200mlが適量とされています。それより多いと胃液が薄まってしまい、消化が遅くなってしまいます。
特に内臓型冷え性を患っている方は注意が必要です。
水分をとりすぎると
そして麦茶に限りませんが、水分を過剰に摂取すると体内の水分バランスが崩れます。そうすると体がむくんで血液中のナトリウムイオン濃度が低くなります。この状態を「低ナトリウム血症」といいます。
これがいわゆる水中毒です。水中毒になると、次のような症状が現れてきます。
- 疲労感
- むくみ
- 頭痛
- 嘔吐
- 精神症状
- 痙攣(けいれん)
- 昏睡状態
- 呼吸困難
など。
最悪の場合は死亡に至ることもあります。
ダイエットではよく「水分補給が大切です」「水をこまめに飲みましょう」と言われますが、多くても1日2リットルまでが目安ですが、これは食事で摂取する水分も含まれています。それ以上飲むのは控えましょう。
屋外にいたり運動をするときは30分おきにコップ一杯がよいそうです。
水分補給は水と麦茶どっち?
それでは水分補給をするのに水と麦茶はどちらがいいのでしょうか。
飲用前と比較し、飲用30および60分後に採取した血液の流動性が有意に向上、さらに90分後においても流動性向上の傾向にあった。
同一被験者がミネラルウォーターを飲用した場合では血液流動性は向上せず、麦茶の飲用は、水を摂取した場合と比較しても血液流動性を有意に向上させることが判明。
つまり水では変化がないけど、麦茶を飲むと血液がサラサラになるということです。
これは香り成分のアルキルピラジンによるものなので、香ばしいほど効果があがります。
汗をかくとドロドロ血液になりやすいので「麦茶は夏こそ飲むべし」といえるでしょう。
麦茶の栄養成分についてのまとめ
ひと口に麦茶といっても丸粒タイプやティーバッグ、ペットボトルや濃縮の液体など様々です。
大麦といえば栄養豊富ですが、麦茶になると丸粒のもの以外はそこまで期待できないのかもしれません。
健康のために飲むのであれば丸粒の麦茶を煮出すのが一番いいでしょうね。
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